父の日

左、弟作コップ入れ、右、兄作キーケー

昨日用事があって、下校の頃学校へ行くと、トン兄ちゃんと同じクラスの子が話しかけてきた。「ねーねー、今日トン家に行ってもいい?」私「うん、いいよ」「父の日のプレゼント作るんだ!裁縫箱あるから!」
トンは5年生。「〜だし。」だの「ウザイ」だの、生意気なことばっかり言ってるし、足は24センチ、もう半分大人みたい。でも、父の日にプレゼントするために、友達の家に集まって裁縫するという。男の子が4人で。かわいい!
家庭科の授業が始まったばかりで、真新しい裁縫箱を持って子ども達が集まってきた。布を床に置いたまま、手前から向こうへ、豪快に針を進める子。(それは、彫刻刀を使うスタイルか?)綿を詰めた自称クッションに、お父さんの名前を赤い糸で、漢字で縫い取りしている子。(名刺か?)同じく自称クッション(クッションと言うにはあまりに小さいので。。ごめんね)をかがっているのだけど、ザクザクとすごい荒技の子。
「かわいい、お父さん喜ぶね」というと、ニコニコ笑っている。
それぞれの家で、お父さんが笑っている顔が目に浮かんで、シアワセな気持ちになった。
一人の子が、お父さんの名前をカタカナで刺繍してあるのだが、「ヤスシロ」とある。帰ってきた夫と2人、顔を見合わせて「ねえ、ヤスヒロ、じゃないの??」
「ヤスシロだよ!」と、自信満々。本当はどうなんだろう。今度お母さんに会ったときに聞いてみよう。この小さな江戸っ子は、10年間、お父さんの名前をまちがっていたとしたら・・・こんなにかわいいことはない。帰り際、その子に「これ、あとで綿をつめるの?」と聞くと、「うん!綿入れて“かがみぬい”する。」「かがみ縫い?知らないなあ?」と言うと、私が手仕事が好きなのを知っているその子は、とっても意外そうな顔で、「知らない?ホラ、こうやって縫うの。」「ああ!」
江戸っ子よ、それは「かがりぬい」では、と喉まで出かかったが、今日は疑ってばかりだったので、そのまま送り出した。
いつかは正しいことを知る日が来るだろう。急がなくたっていい。

うちのトン兄ちゃんは夜遅くまでかかって車の鍵を入れるものと、弟ピーはコップ入れを縫った。君たち、私の子だね、と思った。

全然違う話ですが、誰か「藍」を欲しい人いませんか?畑に有るんですが、庭やプランターで何株か育ててみたい方、さしあげます。こひつじさん、どうですか?
藍はホントはむずかしいのかもしれませんが、生葉染めで、お人形用の毛糸を染めるくらいなら、誰にでもトライできますよ。